子供が社会人になる前に教えてあげるべき会計と税金、そして税金のカラクリ|お金の教室
今日は、私の会計、税務の仕事から日頃感じることをお話ししたいと思います。
私は経理の代行や確定申告の申請をお手伝いする会社を経営しているのですが、
お客様の知識の差の大きさに驚かされます。
カナダには日本のような年末調整というシステムがないので、カナダで収入がある人のほとんどは確定申告を自分で申請することになります。
私のお客様の年齢層は幅広く高校生から年金生活のお爺ちゃん、お婆ちゃんまでと若い人からお年寄りまでいらっしゃいます。
質問もいろいろなことを聞かれるのですが、私が特に気になるのは若い人たちの会計や税金に関する知識の差がとても大きいことです。
この差はもちろん社会人経験が浅いということもありますが、必要な知識を学ぶ機会が限られていることではないかと思います。
会計や税金の知識は、普通科の学校ではあまり教えてくれません。
カナダには起業をする人もたくさんいますが、多くの人は会計と税金の知識を持たないままビジネスを始めます。
そして年末に必ずみんながぶち当たるのが会計処理と税金です。
この問題は、カナダだけに限らず日本でも同じだと思います。特にこれからは副業が盛んになっていくので日本では今以上に問題になってくると思います。
お子様にはお子様が社会人になる前に会計と税金の知識を親御さんから教えてあげないと子供達は無知のまま社会人になり、将来会計と税金に苦しむことになります。
今日は税金、そして税金のカラクリについて少しお話ししたいと思います。
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定職が必要、職の安定は重要
私が若かった時、私の両親は良い会社に入るために良い学校にいく必要があるといつも言っていました。私の両親にとって「良い会社に入る」「良い仕事に就く」ということは人生で一番大切なことと考えていたのだと思います。
私の父は仕事熱心で、一生懸命働きました。そして生涯を一つの会社に捧げました。
父の人生を否定するつもりもありませんし、私を一生懸命育ててくれたことに感謝しています。しかし世の中を見渡すと父とは違う働き方で豊かに成功している人もたくさんいることも事実です。
どういう人達かというと、自分で自分の仕事を創り出し、誰かのために働くのではなく、自分自身のために働いている人達です。その人達は、高い税金を納めるより、税金の法律を使ってさらに豊かになっています。
納税のカラクリ
私はここには納税の「カラクリ」があると思います。どういうことかというと、あなたが高給取りであればあるほど、多額の税金を支払うことになるということです。そしてその税金のせいであなたはより貧しくなる。
では、多額の税金を納めていないのは誰なのか?あなたが労働を提供しているあなたの会社のビジネスオーナーです。
もし、あなたが仕事ができて順調に昇進したら、その先の報酬は一体どうなるだろう?お給料も少し上がるだろう。だけど税金はそれよりもっと上がります。
さらに最悪なのは、あなたが自分自身のために働く、個人事業主の場合です。個人事業主は従来は会社が従業員のために負担する労災や医療保険なども個人事業主は全て負担しなくてはなりません。
このような状況を避ける方法は、個人事業を法人にし会社を作り企業のオーナーになるか、投資家になるかしかありません。そして、あなた自身のためにお金を活用する。
これが富裕層が「働き」人生を楽しんでいる方法です。
これは、あなたが今、従業員であることや自営業者であることを豊かではない、成功していないと否定しているわけではありません。
お伝えしたいことは、現実はお金持ちがメリットを受け、従業員や自営業者がしっかり納税し続けるような仕組みになっているということです。
偽物の「安定」
税金というものは、あなたを現状維持させるための方法です。
「良い仕事に就く」というカラクリは、「良い教育を受ける」というカラクリの延長部分にあるということがわかります。
良い従業員になるためのことは学校で学びます。つまり、学校では一生懸命頑張れば成功できるということを学びます。しかし、現実はそうではない、そのような方法ではないということです。
政府は「仕事を創り出す人」に税控除を与えたり補助金を出したりします。つまり起業家と大企業のオーナーです。
政府は、民間団体が不動産を開発し、会社を設立し、富を創り出してくれることを望んでいます。
政府は、仕事を創り出す国民に還元し、その代わりに医療保険制度や社会保険制度をカバーするための税金は従業員が納めるものだとしています。
政府は多くの理由で、失業率が低いことを好みます。国民に働かせることで、国民より政府はよりメリットを得られるからです。
このような言い方をすると、雇用主はうちの会社は税金を納めているという反論が出てきるかもしれませんが、実際のところ従業員に回せるお金を自分の納税に回したと言い換えることができると思います。
良い従業員になることが個人の「安定」の重要な一部分という考え方も、このカラクリの大きな一部を担っています。
実際は「定職 = 安心」ということにはならないことに、あなたも薄々気がついてきているのではないでしょうか?
実際コロナで一瞬にして日本の失業率が6%を超え、これはまだまだ序章にしか過ぎないと言われています。
このようなことが歴史を見ても度々繰り返されています。
私たちは常に次の危機から、X日前に生きています。全員解雇される可能性があります。解雇している会社の所有者を除いては。
私たちはほとんどの人は、生まれた日から「雇われ人」に育つように教え込まれています。
このような人生を変えたいと思ったら、このことに早く気づき、「従業員」ではなく「起業家」のように考え始めなければなりません。
そのためには経済的教育をもっと受け、親である私たちがまず自身の知識を増やして、エンドレスな出世競争や、働いても働いてもお金が貯まらない状況から抜け出さなければなりません。
そして、子供にもどうすれば「起業家」になれるかということを一緒に考えていくことが必要だと思います。
今日のブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
このブログを通してみなさんのお役に少しでも立てれば光栄です。
このご縁に感謝いたします。
松立 美香
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