円安で得するのは誰?|お金の教室

今日は為替の世界でおこっている、円安についてお話してみたいと思います。

こちらは、ドル円の日足チャートです。

チャートの見方がわからないという人でも、一目瞭然すごい勢いで右肩上がりになっていることがわかると思います。

これってどういうことなのか?

3月9日時点では、115円代だったドル円が、7月13日に139円台まで上昇しました。

たった4ヶ月の間に24円も上昇しました。

上昇というと、なんだか円の価値が上がったような気がするのですが、このグラフのよみかたは、ドルの価値が24円分上がったということを意味します。
言い換えると、円の価値が24円下がったということです。

この円安は24年ぶりの安値水準です。

きっと、日本にいる多くの人はふーん。そーなんだ。程度であまりピンと来ていない人も多いかもしれません。

なぜなら、いつもと同じお給料を日本円でもらって、日本国内で買い物するから、別にドル円が24円上昇しても、私の生活にはあんまり関係ない、そんなに円安になっている、円の価値が下がっているという実感はないと感じている人が多いのではないかと思います。

もちろん、これだけ急激に上昇したから、一気に調整が入ってまたもとの丁度いいところに戻るんじゃない?と考えることもできるかもしれません。

しかし、投資のアナリストのあいだでは、円安はまだまだ続くと見越ししているようです。

では、円安が起きるとどのような変化が身近におこるのでしょうか?

今日はそんなポイントを2つ紹介したいと思います。

まずは、

1つ目、円安で得する人。

円が安くなるということは、ドルが上がるということです。

誰が得するのでしょうか?

商売の基本、利益を上げるためにすることは、安く買った物を高く売る、ということです。

この考え方を当てはめると、円が安いということですから、日本円で安く仕入れて、アメリカドルで高く売るということになります。

これを行っているのは誰でしょうか?

そうです、輸出産業や個人でも日本で仕入れたものを海外で売っている人たちはとても得をしているということです。

単純に計算しても、4ヶ月まえは1ドル115円だったので、115円で売っていたものが、今は139円で売れるということです。
これは為替の変動なので、会社が値上げしまーすって取引先から嫌な顔をされることもなく、ただ同じ取引をしているだけで約20%儲けが増えたということです。

4ヶ月の間に20%の儲けを増やすってすごいことですよね。それぐらい今は異常値になっているということです。

そして、もう少し深く考えていくと、片側は20%の儲けが増えているということは、反対側では20%の儲けが減っているということです。

誰の儲けが20%減っているのでしょうか?

さっきの逆を考えればいいので、米ドルで仕入れて、日本円で売っている人たちの儲けは20%減っているということです。

これは、つまり輸入業者や個人でも海外のものを仕入れて日本で販売している人たちです。
為替の変動だけで20%の損失がでるということは、会社によっては致命的な状況においこまれていくほどの変動幅です。
では、このような輸入業者はどうやって自分達の事業をまもることができるのでしょうか?
仕入れに+20%のコストがかかるということですから、商品の販売金額をあげるしか方法は残されていません。でも、いきなり20%も値段を上げるわけにはいきません。だってみんなが高すぎると文句をいって商品を買わなくなるからです。
なので会社は少しづつ徐々に商品の値段をあげていくということを余儀なくされているということです。
これって、さっきまでは、私は関係ないわといっていた人、いつもと同じお給料を日本円でもらって、日本国内で買い物するから、別にドル円が24円上昇しても、私の生活にはあんまり関係ない、といっていた人、実は一番影響を受けるんです。

なぜなら、日本は石油などのエネルギー資源の大半は輸入です。小麦粉や原料となる食品の多くも輸入に頼っています。

なので、日本で販売されている殆どのものの値段を上げるしかないという状況に追い込まれているということです。

今はまだそんなに実感がないわと言っているのも時間の問題ではないかと思います。

私はみなさんに不安を煽ろうと思っていっているわけではありませんが、やはりお金の知識というのはこれからどんどん必要になってくるのではないかと思います。

もちろん、今のこの円安も一生続くわけではありません。必ず終わりが来ます。今年中に終わるのか?来年なのか?3年後なのか?5年後なのか?はわかりません。もしかすると円安でそのまま値が停滞するということもあり得ます。
日銀が次の戦略を打ち出してくれば、一気に円が買われ始めるということも予想できます。このように何があるかわからない相場に振る舞わされないような資産形成をしておくことで、難事にも備えられるということではないかと思います。

少しづつお金のことを学んでいくことが大切だと思います。

学びにもう遅いはありません。自分が今始めようとおもったときが一番いい時期です。

自分にあったお金の勉強方法をみつけていってください。

今日のブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

このブログを通してみなさんのお役に少しでも立てれば光栄です。

このご縁に感謝いたします。

松立 美香

 

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